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『氷上の美しき戦士たち』 田村明子
男子トップスケーターのありのままの姿 2010年11月24日(水)
『氷上の美しき戦士たち』
- 田村明子
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- 新書館
- 1,600円(税別)
- 2009年12月発行
フィギュアスケートの話題が、テレビのニュースや新聞のスポーツ欄で見られる時期となった。今年、バンクーバー冬季五輪があったばかりだというのに、もう「次のオリンピックは…」という話が出てくる。どれだけの研鑽を積んで大舞台を目指すのかと想像して、選手たちもたいへんだなあと思うばかりである。
本書は、高橋大輔、織田信成、小塚崇彦や、プルシェンコ、ランビエルなど、世界の男子トップスケーターのありのままの姿を描いたノンフィクションである。著者は盛岡市出身でニューヨーク在住。1993年からフリージャーナリストとしてフィギュアスケートの取材をはじめ、ソルトレイクシティ五輪やトリノ五輪の取材もしている。その文章からは、スケートを愛し、選手を尊敬していることがひしひしと伝わってくる。また、記者会見や選手との会話など、著者ならではのエピソードも興味深い。フィギュアスケートがいっそう面白く見られそうだ。