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『羅針盤の針は夢に向け』 木下繁喜
苦難を乗り越えるのは、簡単なことではない。 2011年5月10日(火)
『モスバーガーを創った男の物語 羅針盤の針は夢に向け』
- 木下繁喜
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- 東海新報社
- 1715円(税別)
- 2011年3月発行
岩手県大船渡市出身で、モスバーガー創業者の故櫻田慧氏の伝記。地元紙•東海新報社から発刊された。著者は、同郷の東海新報の記者である。徹底した取材が本書の魅力だ。3月12日に発行の予定だったが、その前日、東日本大震災が起こった。発売を待つばかりの地元書店は津波にのみこまれ、在庫の一部も失われた。著者自身も被災したという。
分厚い本書の中には、櫻田氏の波乱の人生がぎゅっと集約されている。その生き方は真っ直ぐで、粘り強い。夢に向かい、決して諦めることがない。櫻田氏を心の師と仰ぐ著者は、「どこに生まれ、どこで育とうと、それが決して人生のハンディにはならいないということ。困難に屈することなく、夢と希望、信念を持って努力し続ければ、必ずや成功の道が切り開かれるということ」を教えられたと、あとがきに書いている。
苦難を乗り越えるのは、簡単なことではない。しかし、諦めない心を持ち続けたい。